ちこういん

ローソクの灯

お寺の本堂には必ず蝋燭(ろうそく)があります。




本来、暗がりを明るくするのが役割。
しかし仏教では、単なる照明用具とは考えず、「智慧の象徴」として捉えます。

 


物事について考えたり、判断したりする頭の働きを「知恵が回る」とか「知恵を絞る」などと言い、「頭が良い」ことを世間では差しますが、仏教の智慧は、計算をすることでも、頭の回転の良さを指すのでもありません。

 

智慧は、真実はどうなのかを考える心です。
物事の真実、たとえば幸せとは何だろうかとか、欲とは何だろうかとか、本当のところを考えて見抜いていこうとする心のはたらきを智慧と呼びます。



仏教において「暗い」とは、単なる明度の低さを意味するのではなく、「真実を知らない」あるいは「真実について考えない、目を向けない」ことを意味します。

 
どう生きることが幸せなのかについて考えることをしなければ、幸せの意味を知らずに一生を終えてしまうかもしれません。

だから何が幸せかを考える智慧を持つべきだと仏教は説きます。

 

真実を照らし出す智慧は「暗さ」に光を当てる行為であり、人生において進むべき道を照らし出してくれる灯火です。


お寺やお仏壇で蝋燭の火を見た時は、「真実に目を向けよう」「仏の智慧を授かろう」という思いで、蝋燭の火を眺めていただきたいと思います。

 
揺らめく炎は何も言葉を発っしてはいませんが、黙って暗闇を照らし続けています。

スポンサーサイト



ちこういん
Posted byちこういん

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply