ちこういん

感謝の日

11月23日今日は新嘗祭。
 
人間が主食とする米、麦、粟、豆、黍(きび)の穀物が
充分に実る(五穀豊穣ごこくほうじょう)ことを祈ります。
 


天皇陛下が皇居で育てられた新穀を
天神地祇(てんじんちぎ)に勧めて神を祀り、
身ずからも食する祭儀が執り行われます。
 
伊勢神宮では豪華な神饌が供えられる大御饌(おおみけ)
外宮で早朝の午前4時から、
内宮が午前11時となります。
 
日本神話には、天照大神が瓊瓊杵尊に授けた三種の神器です。
他にもう一つの渡しものが天上界で育てていた稲穂です。
地上界を豊かな国にしなさいと告げるのです。
古代においては、稲作は尊い神から頂いたものとされ、
毎年収穫された新穀を供えて、感謝してきたわけです。
 
 
親日の元フランス文化相アンドレ・マルロー氏は
今日11月23日がご命日です。
 
日本を訪れた時、伊勢に参拝します。
『反回想録』には。
 
「忘れられた建築家が、この社を創案したのだった。
日本人が、絶える事なくそれを燃しては立て直す。
それゆえにこそ、永遠なれと。
忘れられた庭師が、これらの木々をうえたのだった。
幾百年後にも大地からの未知の祝詞が人々の耳に届くようにと。
 
西洋の建築家は、その聖堂が久遠の石のごとくであれと夢み、
伊勢の大工たちは、その柱が、
この上なく壮麗な宴のごとくであれと念じた。
しかして、このたまゆらは、
大聖堂よりピラミッドより力強く、永遠を語るのだ。
そそり立つ列柱、そそり立つ飛瀑、光に溶け入る白刃。日本。」
 
 
「伊勢神宮は過去を持たない。
20年毎に建てなおすゆえに。
かつ又、それは現在でもない。
いやしくも千五百年このかた前身を模しつづけてきたゆえに。
仏寺においては、日本は、自らの過去を愛する。
が、神道はその覇者なのだ。
人の手によって制覇された永遠であり、
火災を免れずとも、時の奥底から来たり、
人の運命と同じく必滅ながら、往年の日本と同じく不滅なのだ。
 
神宮は、テンプルにしてテンプルにあらず。
これを木々から隔てるや、それは、命を失うのだから。
杉の巨木のかたちづくる大聖堂の、
神宮は祭壇にして、サンクチュアリ。
ただし、西洋の大聖堂の円柱は、穹窿の暗がりへと消え、
これらの杉の大木は祭壇を讃美するのだ。
日本の祖先。太陽への捧げもの・・・」
 
 
美しいですね。
生と死の中にこそ永遠がある。
 
仏教、法華経も、生死即涅槃こそ真理と説きます。
 
今日も、命に感謝の日です。
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