ちこういん

アダルトチルドレンを治すには

アダルトチルドレンを治す
自分を好きになれないという苦しみ
仏教は自分自身をかけがえのない尊い存在、命と教えています
 
アダルトチルドレンの原因は、子供の頃に育った機能不全家庭にあります。
子供時代はやり直せない。過去の原因そのものを解決することができないことが、簡単にはいかない治療の難しいところです。
 
そのため治療は、長期に渡ります。病気と違って、お薬を飲めばある程度治りますよ、というものではなく、自分を変えていくという覚悟を持って、時間がかかることを理解して治していくしかないのです。
しかし、じっくりと時間をかけて適切な治療を行えば、必ず治すことができます。
 
アダルトチルドレン(AC)の治療の目的は何か
大きく言えば「主体性」を獲得することです。
今まで親に合わせて、自分の意見や主張を持たずに生きてきた自分から、
自分の意志で生きていけるように主体性を得ることです。
 
自分を客観視する」ということが克服の第一歩です。
仏教は自分自身の心を見つめる、心を作ることを教えています。
生きづらさの原因である、考え方や捉え方の偏りを見つめなおすことによって、その偏りを普段から意識していく。
座禅・瞑想・読経と仏様の教えがお寺にはあります。
 
 
具体的な手順を紹介します。
家庭の状況は一人一人違いますので、個々のケースに全て当てはまるものではありません。
 
Ⅰ.自分は悪くないことを理解する
AC)になってしまったことに対して、「自分は何も悪くない」と思うことがとても重要です。この認識が出来ると、次に進めます。
AC)の方は自分に価値がないと信じ込んでしまっているため、「自分が悪いんだ」と考えてしまいがちです。しかしこれが大きな間違いであるとともに、自分を苦しめている原因なのです。
 
AC)は家庭で「子供ながらに頑張った」結果なのです。子供ながらに「何とかしよう」と考え抜いた結果、「親に合わせる」「自分の意見を持たない」「親に気に入られるようなことをする」という行動をとったのです。
その背景には「家族が少しでも平和でいてほしい」「これ以上、家族が傷ついて欲しくない」という気持ちがあったのでしょう。
 
子供ながらに家族のことを精いっぱい考え、自分が犠牲となり頑張ってきたのです。そんな自分が悪いわけがありません。むしろ子供ながらにそこまで一生懸命頑張ったことは褒められるべきことでしょう。
 
しかし、無理して頑張りすぎた後遺症が、(AC)として今、あなたを苦しめているのです。だから治療をするのです。決してあなたが悪かったから治療をするのではありません。

自分は家庭で、家族が仲良くなっていくために一生懸命頑張ってきたんだ
子供のくせによく頑張ったじゃないか

そう自分を褒めて認めてあげないといけません。
 
Ⅱ.子供時代を振り返る
子供時代から親に合わせて生きてきた(AC)の方は、自分ひとりで昔の状況を客観的にみることができません。そのため一緒に昔をふり返ります。
 
まずは自分の子供時代の状況を客観的に見つめ直し、自分は(AC)の環境にあり、子供時代に強い心的外傷を受けてきたことを理解することが大切です。
そして、今自分が苦しいのは自分が悪いわけではない、という認識も忘れてはいけません。子供は一人では生きていけません。親が絶対必要です。親に頼るため、力のなかった自分はそうするしかなかったんだと、昔の自分を認めてあげることが重要です。
 
ただし、ここで親を恨んだりしてはいけません。恨みたくなる気持ちはわかりますが、過ぎたことを恨んでも精神が不安定になるだけです。
 
その上で、現在の生活で困っている点を挙げていきます。

いつも何とも言えない虚しさに苛まれている。
常に相手の顔色を窺ってしまい、生きているのが息苦しい
自分に生きている価値を感じられない

様々あるとは思いますが、どのような原因でそう考えるようになってしまったのか、それは本当に自分が悪かったのかを考えながら、その中で少しずつ意識を変えていきます。
 
例えば、「自分の意見が言えない」という問題に対して、子供時代の家庭の様子をふり返っていきます。その中で、「家庭では父親の意見が絶対であり、自分の意見を言うことは許されなかった」と過去に気付けば、それが原因のひとつなんだと分かります。
 
子供にとって親は絶対です。子供は決して「親が間違っている」とは考えません。たとえ今考えれば理不尽だったとしても、子供であった当時は「自分が間違っているんだ」と考えてしまうものです。
でも今は違う。「昔は自分の意見を言うのはいけないことだと勘違いしていたけど、今はもう自分の意見を言ってもいいんだ」ということに気付けば、そこから少しずつ意識が変わっていきます。
 

認知のゆがみ・考え方のクセを少しずつ変える。
考え方を変えるというのは難しいことです。相当な努力が必要です。

考え方を変えるというのは、「今までの考え方・生き方を否定する」という側面を含んでいます。これをヒトは本能的に拒否します。しかしあきらめず、慌てず少しずつ変えていくことで、必ず変わっていきます。
大切なのは「今の自分の考え方は自分を苦しめている。だから変えなくてはいけないんだ」と覚悟を持って取り組むことです。
誰かに治してもらおう」という気持ちでは絶対に治りません。
 
この「子供時代を振り返る」ことは苦痛も伴います。つらかった時期を思い出すわけですので、イヤな気分になることもあるでしょう。
そのため、精神状態が落ち着いている時にやらないといけません。
 
Ⅲ.抑圧された感情を解放する
AC)の方は、子供時代に感情の抑圧を強いられています。
親の機嫌を伺い、親に合わせて生きていく中で、自分の感情を持つことなどできなかったからです。
しかしこれは不自然なことです。そして感情を抑圧していたからこそ、今問題が起こっているわけです。
だから感情は解放してあげないといけません。
おもいっきり泣いたり
怒ったり、笑ったり
その後、気持ちがすっきりしますよね。
子供の頃、気持ちがすっきりせずにモヤモヤしていた、その時をふり返り、「本当はどうしたかったのか」を考えていきます。
感情が解放され、感情を表現できるようになると気持ちが少しずつ楽になっていきます。
 
Ⅳ.自助グループを利用する
自助グループへの参加もした方が良いでしょう。
自助グループとは、(AC)の方々が集まって、一緒に問題を解決したり、みんなで話し合う中で共感したり理解しあっていくことで、一緒に治していく場です。
仲間は多ければ多いほど、くじけそうな時に助けられます。
一緒に頑張っていく仲間がいることはとても大きな支えになるのです。
また、似たような境遇で育った人と交流を持つことは「自分だけじゃなかったんだ」という安心感にもつながります。
 
Ⅴ.薬物療法
精神科医などに相談して、必要に応じて補助的に、抗不安薬や睡眠薬、抗うつ剤などを用いることがあります。
また、二次的にうつ病や不安症などの疾患が発症をしていたり、アルコールや薬物依存に至っている場合は、まず疾患に対する治療を行い、ある程度改善してから(AC)の治療に入らないといけません。
 
注意点
長年、他者に合わせて生きてきたのに突然「他者に合わせなくてもいいんですよ」なんて言われても、すぐに治るわけありません。
良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ改善していくのが普通です。そのため、少しずつ地道にやっていくという気持ちが大切です。
 
お寺だからこそ
お寺は、ずっと昔から同じ時間が流れています。
治療や悩みを相談しなくても、毎日同じことを繰り返すお寺という環境が、何とも言えない安心感を与えてくれます。
ただ、お寺に入って静かに座るだけでもいいんです。
仏教の話を聞く、座禅・読経などにより心身が調えられます。
 
智弘院では、心の病の方に優しい修行という方法で改善の手助けをしています。
 
スポンサーサイト



ちこういん
Posted byちこういん

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply