ちこういん

目先にとらわれ

仏さまのたとえ話
 
昔々、ある夫婦が三つの餅を食べようとしていました。
二人で三つですから、一つずつを食べて、一つが残りました。
 
残りの餅を二人で分ければ良いのですが、どういうわけか、黙りっこくらべをして勝った方が食べるということになったようです。
 
二人がじっと黙っているところに、なんと盗賊が家に入ってきました。
そして、財産を盗んでいくのです。
 
それを見ても二人は黙っています。
盗賊は夫婦が黙りこくっているのを良いことに、妻におそいかかりました。
 
それでも夫は黙っています。
たまりかねた妻は、「あなたは何て愚かな人なの。一つの餅のために盗賊に何も言わないなんて」と声を荒げたのです。
 
すると夫は、「やった、わしの勝ちだ。この餅はわしのものだからな」と手をたたいて笑ったのでした。
 
 
どんなふうに感じられますか?
バカな夫のおかしな話ですね。
目の前にある餅にとらわれて、目の前で妻をおそう盗賊を見逃してしまう。とても信じられないような話ですが、そうとも言えませんよ。
 
 
お経典にはなんて説かれているか。
 
この後に、私たちの煩悩は賊のようにおそいかかり、
仏法を失わせてしまうと示されます。
 
そして、欲のままに過ごし、迷いに沈むという大きな苦に遭っているにもかかわらず、そのことを思い悩まない者は、この夫と同じであると説かれるのです。
 
そうですね。
私たちは、この夫と同じようなことをしているのかもしれません。
毎日の生活のなかで、目先のことばかりにとらわれて、
本当に大切なことを見過ごしてはいないでしょうか。
 
迷いに沈んでいるという根本的な苦の解決こそ、最も重要なこと。
 
その解決の道が説かれる仏さまの教えに触れることが、
まずはじめにすることだと思うのです。
 
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