ちこういん

プライド

プライド
 
将棋の天才棋士羽生善治さんが、14歳中学生に負けたというニュースがありました。
こうして若手が伸びてくる事はいいことですね。
 
日本将棋連盟会長も務めました米長邦雄さんは、至上3人目の4冠王となった、元祖天才棋士です。
 


その逸話は天才という名にふさわしいものが沢山あります。
 
例えば
 
米長さんは四人兄弟の末っ子。兄の3人は全員が東大卒。
そんな兄に米長さんは、

「兄達は頭が悪いから東大へ行った。自分は頭が良いから将棋指しになった」

 
プロ棋士になる時には弟子入りします。
 
米長さんの師匠が、自分の対局の棋譜を勉強のために持ってきてくれた時の米長の一言は、
「いや、結構です。それを見たら師匠のようになってしまいますから。」
 
師匠、どん引きです。
 

このような感じの人なんですが、将棋は強い。
7
つのタイトルのうちの過半数の4冠を取り、「世界一将棋の強い男」とも称されました。

 


そんな米長さん、ある時期から全く勝てなくなります。
段位の高いトップ棋士にだけでなく、若手にも負けていきます。

天才、初めて悩みます。
何故勝てないのか?
でも、まったく理由が分からない。
 

それで、どうしたのか?


自分の師匠にも教えを乞わなかった人が、初めて教えを乞います。

 
誰にだと思いますか?
 
全くの格下の若手棋士にです。
時にはプロを目指す若手の棋士にまで聞いてみます。
 
でも、彼らにとって米長さんは雲の上の存在。
本音なんて言えません。
 
それを感じた米長さんがどうしたかというと若手に酒をどんどん飲ませます。
 

さすが、天才。

で、一人の若手が言ったのが、
 
「米長さんは、自分が愚かなことに気付いていないことが愚かなんですよ~」
 
米長さん、沈黙・・・・・
 

ここでキレるような人間だったら大したことありません。

米長さん、ここからがすごいです。

50
歳を前にして弟子入りするんです。

かつて4冠を取った男が。

天才の名を欲しいままにしていた男がです。
 
で、誰に弟子入りしたかというと…
若手棋士だったんです。
 
あれほど、プライドが高く、誰の言う事も聞かなかった男が、自分の年の半分もいってないような若者に弟子入りします。
 
しかも、そんな年下の師匠に対して、「先生」と呼ぶわけです。
 
できますか?
 
プライドが邪魔して、普通できないことです。
 
そして、どうなったかというと…
米長さん、復活です。

また、勝てるようになります。

ずーっとこれだけは取れずにいた悲願の名人位を
7
度目の挑戦にして獲得するんです。

4911ヶ月での獲得、50歳での在位 (50歳名人」)は、史上最年長記録となります。
 
中年の復活劇
 
プライドってなんでしょう?
 
米長さんにとって、プライドが傷つくことは、
 
若手に頭を下げることではなくて、
「勝てないこと」なんです。
 
だから、また勝てる自分になるためだったら、
どんなことだってやるし、
中途半端なプライドなんて関係なくなるわけです。
 

米長さんにとってはプライド
(自分が自分でいるためにもっとも大切にしていること)

とは「勝つこと」だから、「泥臭い」と言われようが、

若手に頭を下げようが全然気にならなかった。
 
プライドは人によって様々なわけです。
 
大切な人を守る力を持つこと。
人から尊敬されたいと思うこと。
経済的に豊かに生きること。
何にも束縛されない自由な人生を生きること。
仲間のために役に立てる自分であること。
 
 
皆様のプライドは?
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