ちこういん

吉凶も大事だけど

2月21日 おはようございます。
 
ご訪問有難うございます。
 
お経に出てくる説話です。
 
 
ある時、都で暮らす一家が田舎のほうから娘を迎える事になりました。
両家で何回か細かい相談をして、結婚式の日取りもめでたくまとまります。
しかし当日になり、都の一家の主人は占い師のもとへ行き、祝い事にふさわしい日かどうか念のため占うことにしました。
 



依頼された占い師は、今日結婚するにもかかわらず、当日になってそれが良いか悪いか占ってくれとはどういうことだと怒り、一つ邪魔をしてやろうと考えます。

そして、難しい顔をして
「今日の星の動きは占いごとに適さないので、明日にしたほうがいいですよ。」
と適当に答えた。
 
男は占い師の話を聞くとすっかり田舎の人との約束を果たす気を無くしてしまい、結婚は一生の問題だから、占い師の言う通り良い日であるといわれた明日にすることにします。
 
 
さて、田舎の娘の家では朝早くから結婚式の支度に大わらわです。
人を集めて部屋を清め、念入りに掃除したり、様々なご馳走を用意したり、都に持って行く荷物をまとめたりと忙しく働いていました。
娘も、化粧をして美しく着飾り、ようやく昼近くになって、いつ都の人がやってきてもよいように準備が整いました。
しかし、いくら待っても都の人が来る気配はなく、とうとう夕方近くになってしまいます。
 
田舎の人はすっかり都の一家のだらしなさにあきれ、かねてから娘を嫁にしたいと望んでいた同じ村の男に、その日の内に嫁入りさせてしまいました。
その翌日、占い師の言葉を信じ切った都の男は今日こそは良い日だと、朝早く一家そろって村へやってきます。
しかし、娘はすでに他の男へ嫁に行ってしまっています。
 
それを知った男は驚き、「娘をくれると約束したじゃないか。」
と怒りを爆発させました。
それを聞いた村の男は、
「あれだけ念入りに相談しておきながら、相談もせず勝手に変えてしまうとはあきれたもんだ」
と反論します。
男は占い師の話をして、今日が良い日である事を伝えたのだが、一日中待ちぼうけをさせられた村の人は決して納得しません。
 
男は
「一日くらい遅れたからといって、前もって約束した娘を他にやるなんていい加減なのはどっちだ。」
といい、とっくみあいの喧嘩になってしまいます。
 
 
この様子を、通りがかった名高い博士が見つめていました。
そして、大きな声で、
「星の動きなんかより、娘を迎える事実の方がよっぽどめでたくて良い事だと思う。それを行う日が最良の日。今日は良い日だそうだが、つまらない喧嘩をしているのを見てると、とても良い日などとは思わない」
と笑いながら唄を唱えます。
 
星の動きで  善し悪しが
決まる事など  ありゃしない
事の善し悪し  幸不幸
星は空から  見るばかり
 
都の一家は自分たちの身勝手な行いから占い師を怒らせ、またそのために娘をもらい損ね、あげくの果てに大喧嘩を引き起こして顔や手足にあざや傷を作り、すごすごと引き上げていきましたとさ。
おしまい。
 
 
お経の中には、例え話、教訓が説かれます。
この博士こそ、今のお釈迦さまの過去世であると。
 
 
占いなど、気にしない人でも、人生の大きな局面を迎えたり、何かに行き詰まったりすると、つい占ってもらいたくなることが、私たちにもあるのではないでしょうか。


人の心は弱いもの。他人から告げられると、思った以上に気になってしまい、左右されることがあります。

 
占いや日の吉凶も大事ですが、自分の都合ばかり押し通して他人に迷惑をかけて、諍い事を起こさないようにしたいものです。
 
まず、礼節や気配り、段取りが大切ですね。
それが、智慧というものです。
 
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