ちこういん

八つの風

11月13日 おはようございます。
 
ご訪問有難うございます。
 


八風(はっぷう)について
 
賢人とは八風と申して、
八のかぜにをかされぬを賢人と申すなり。
利、衰、毀、誉、称、譏、苦、楽なり。
     日蓮聖人
 
八風とは、仏道修行者の心を乱し、修行を妨げる八種の風のことをいいます。
その八種とは、利(うるおい)・衰(おとろえ)・毀(やぶれ)・誉(ほまれ)・称(たたえ)・譏(そしり)・苦(くるしみ)・楽(たのしみ)をいい、これによって心が定まることなく揺らぐために、風になぞらえて八風といいます。
この八つの風におかされることのない人こそが賢人である、と聖人は教えます。
 
『仏地経論』というものに、次のように説かれています。
 
可意の事を得るを利と名づけ
可意の事を失ふを衰と名づけ
現ぜざる譏撥を毀と名づけ
現ぜざる讃美を誉と名づけ
現前の讃美を称と名づけ
現前の譏撥を譏と名づけ
身心を逼悩するを苦と名づけ
身心を適悦するを楽と名づく
 
「可意(かい)の事を得る」とは、物事が思うようになること。
これを「利」と名づけます。
反対に、物事が思うようにならなくなるのが「衰」です。
自分の知らないところで批判されるのが「毀」。
自分のいないところで誉められるのが「誉」。
自分の目の前で褒められるのが「称」。
自分の眼前で譏られるのが「譏」。
身心が逼迫して苦しむのが「苦」。
身心が満足して愉しいのが「楽」。
 
八風は、
「利」「誉」「称」「楽」の四順と、
「衰」「毀」「譏」「苦」の四違に分けられます。
いわゆる順風と逆風です。
 
四順(しじゅん)は、誰もがかくありたいと願い、望む状態です。
四順の風を得て、好ましい、喜ばしいと思わないのは、とても難しいことです。
 
逆に、四違(しい)の風は誰も望みません。
この状態になって、意気銷沈しないでいることは、至難のことです。
 
私たちは、四順を欲し、四違を厭うからこそ、
この八風におかされてしまうのです。
 
楽を求め、苦を望まないのは人間の本能ですが、
苦を厭えば、人事百般の悉くが苦となり、
楽を希えば、世事は概ね期待はずれとなってしまうものです。
 
「苦をば苦とさとり楽をば楽とひらき、苦楽ともに思ひ合せて南無妙法蓮華経とうちとなえさせ給へ」
と聖人は教えます。
 
要するに、“安易に一喜一憂するな”ということであり、目先のことにとらわれて、いい気になったり、めげたりするのは、愚かな人の生き方であるということです。
 
順風も逆風も成長の糧にする智慧と修行、
苦楽に一喜一憂しない安心立命の境地を得ること、
それが本当に幸福な人生への道です。
 
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