ちこういん

なが~い箸

 88日おはようございます。
 
ご訪問、有難うございます!
 

先日、子供たちに「三尺三寸箸」を話しました。

みんな、ついつい自分のことばかり考えてしまいます。
「私はなんて運が悪い人間なんだろう」
「どうして私ばかりこんな目に!」
「私の周りにはろくな人がいない」
そんなふうに嘆いてばかりいる人がいます。
 
天国と地獄

地獄というとみんな、針の山や熱湯の釜などが待ち構えている、
それはそれは恐ろしい場所を想像します。
それに対して天国はお花畑のような極楽の地を思い描きます。
 
むかし、ある男がえんま大王様に会いに行き、

天国と地獄というのは、どういう世界なのかを聞きました。

 
すると、えんま大王様は、男に、天国のようすと地獄のようすを 

それぞれ見せてくれました。

まず地獄では、ちょうど食事の時間だったので、人々が、ながーい箸を持って大きい鍋の前に集まっていました。

 
この地獄では、ながーい箸で食事をしなければならない決まりなのです。
 
地獄では、お腹を空かせた人たちが我先にとテーブルに着き、
1メートルもある長い箸を使って、
なべの中のごちそうをとって食べようとするのですが、
あまりにながーいので、どうしても自分の口にごちそうがとどきません。
 
腕をいっぱいに伸ばして口に食べ物を運ぼうとすると、
隣の人とぶつかってせっかく掴んだ食べ物を落としてしまうのです。
 


それでみんな、何も食べられずおなかをすかせ、やせこけています。
思うように食べ物を口にできない人たちは、さらに苛立ってきて、
 
「お前が隣にいて俺の食事の邪魔をするから食べられないんだ・・・」
「お前こそ俺の邪魔をしているぞ」
 
さらに、他の人の食べ物を横取(よこど)りしようとして、とうとう喧嘩です。
 
手にしている長い箸は、やがて相手を叩く道具に変わり、
そうこうしている間に食事の時間が終わってしまいます。
 
えんま様は、次に天国を見せてくれました。
 
天国も食事の時間でしたので、人々は地獄のと同じ、ながーい箸をもって、
地獄のと同じ、大きい鍋の前に集まっていました。
 
天国でも、ながーい箸で食事をしなければならない決まりなのです。
 
天国の人々は、おだやかな顔をして楽しそうにごちそうを食べていました。
 
長い箸で食べ物を掴むとそれを自分の口ではなくて、
向かい合って座っている人の口へ運んでいるのです。
 
「美味しいですね。今度は私があなたに食べさせてあげます。
どれがよいか言ってください。」




長い箸で食べ物を挟むと、自分の前に座っている人の口へ運んでいます。
相手も、その長い箸で食べ物を挟んでは、自分の前の人の口へ運びます。

長い箸は自分のために使うのではなく、相手のために使っていました。

こうして、ながーい箸で、おたがいに仲良く、他の人とごちそうを分けあっているので、みんなが感謝の気持ちで、いつも笑顔が絶えず、食事も十分、お腹いっぱいです。
 
えんま大王様は、
地獄にいる人々は 自分のことばかり考えているために、いつまでもけんかをして何も食べられないのだ。
天国の人々は いつもニコニコ笑顔で、仲良くお腹いっぱいなんだ。

と教えてくれました。

 
自分の心の持ちようでこの長い箸は、
相手に対する思いやりの道具にもなれば、

痛めつける道具にもなるのですね。

 
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