ちこういん

南橘北枳

 83日おはようございます。
 
ご訪問、有難うございます!
 
朝の一言
根を移されし橘の
自然にからたち(枳)となりけるも、
身の上につみしられたり。
 日蓮聖人 
聖人が佐渡の国に流罪となります。
佐渡に流される者は、多くは死んで、生きて還る者はほとんど稀。
(中略)やっとの思いで佐渡に到着しましたが、
北国のことでありますから、
冬は一段と風が激しく雪も深く、衣は薄く食も乏しい。
中国において江南から江北に移し植えられた橘が、
気候の変化で自然と枳に変わったという中国の故事を引用し、
我が身の上に実感されたのでした。
 
 


「橘化して枳と為る」
たちばなかして からたちとなる
             

南橘北枳(なんきつほくき)という中国の故事です。

境遇によって人の性質が変わるというたとえです。

語源となった出来事とは?

斉(せい)の国に晏嬰(あんえい)という者がいました。

彼は非凡な才能の持ち主で、そのことは、諸国にも広く知れ渡っていました。

ある時、晏嬰が楚に使者として来ることになりました。

そこで、楚王は晏嬰をやり込めてやろうと考えました。

そして、家臣のものを斉の人に見立て、彼が盗みをしたことにして縛り、晏嬰の前を歩かせることにしました。

それから間もなくして、晏嬰が楚にやってきました。



たちばな


歓迎の宴(うたげ)が盛り上がってきたところで、打ち合わせどおり、家臣が男を縛って晏嬰のそばを通り過ぎました。

楚王は家臣に向かって「その男は誰だ。」と言いました。

家臣は「斉人です。」と答えました。

続けて楚王は「何をしたのだ」と尋ねました。

家臣は「盗みを働いたのです。」と言いました。

楚王は晏嬰の方を見て、「斉人は盗みがうまいようですね。」と言いました。

これを受けて晏嬰が答えました。

「聞いたところによりますと、橘(たちばな)という木は江南に植えれば橘ですが、江北に植えると枳(からたち)となるそうです。




からたち


葉の形はよく似ていますが、実の味は全く違うということです。

どうしてでしょうか。

これは水と土が違うからです。

これと同じで、この斉の者は斉では盗みをしないのに、楚に来たから盗みをするようになったのです。

これは楚の水と土がその者に盗みをさせたということでしょう。」

楚王は晏嬰をやり込めようと思いましたが、逆に晏嬰にやり込められてしまいました。


 
 
人間は住む環境によって、よくなったり悪くなったりします。
よい環境を作ることも、よい環境に縁を持つことも大切です。
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