ちこういん

二股の話

「卑怯なコウモリ」という童話

昔々、動物達の国で獣の一族鳥の一族が、どちらがこの国を治めるかで対立していました。


 

その様子を見ていたずる賢いコウモリは、初めは獣の王に、
「私は毛が生えているから獣です!

ネズミのような灰色の毛皮と牙があります。

だからあなた達の仲間に入れてください。」 
と言い、獣の仲間になったのですが、

 

鳥が優勢になってくると鳥の王に、
「私は翼が生えているから鳥です!

だからあなた達の仲間に入れてください。」 
と言い、鳥の一族に寝返りました。

 

そんな事を繰り返してるうちに双方は和解。
双方に味方していたコウモリは、どちらにもいい顔をしていたのがバレて結局、仲間はずれにされてしまい、居場所がなくなり、やがて暗い洞窟の中へ身をひそめるようになって、夜に行動するようになりました。 

この話の教訓

「何度も人を裏切ると、やがて誰からも信用されなくなる」

つまり、「孤独になる」というものです。

こういうことは、いけませんね。

こういう人を、
【二股膏薬】ふたまた-こうやく
と言います。
そのとき次第でどちらの側にも従うこと。
あっちへついたり、こっちへついたりする節操のない人。
「二股」は内股のこと。「膏薬」は練り薬。
内股に貼った薬は、歩くうちに左右の足にあちこちつくことから。
 
やはり、二股かけないようにしたいものですね。
最後は一人ぼっちになってしまいます。
 
みんなに優しく、特に女性に優しい私も気を付けたいです。
 
でも、現実の人間関係をみますと簡単ではないです。
グループ・派閥があります。
友達もありますし、仕事でも上司や先輩、家庭では親と連れ合いが対立するなんて板挟みの人、たくさんいますし、お寺で愚痴をこぼされる人には、やはり、上手く立ち回るように助言することが多いですね。
 

コウモリも苦悩したのかもしれません。
「僕は一体どっちなんだろう‥‥?」

本当にどちらの要素も持っていて、自分がどちらの仲間かなんて、コウモリ自身分からなかったとしたら。

そんな自分が生き残る道を必死に探していただけ。
それなのに両者は戦争を始めてしまい。
「どうしたらいいんだろう?」

これは結構怖い状況ですよね。
自分自身がわからないのに、周りはお前は何者かと求めてくる。
答えを出さなきゃいけない。待ってくれない。


やるべきことがまだ絞れない

自分に自信がないから、相手に合わせてしまう
何ができるかわからない
自分は何に向いているのかわからない
あることで自信がなくなってしまった
人にどう思われるか心配・・・など
 
世の中には意外とこういう人が多いのではないかと思います。
 
調子がいい人
嫌われたくない人
敵を作りたくない人
人から良く思われたい人

八方美人

いろんな人がいますけど、不安の表れですよね。

 

でも、周りは言います。
「なんで自分のことなのにわからないの?」
「自分一人だけ苦労してると思ってない?」
「そんなので世の中やっていけると思ってるの?」


望んでもいないのに周りが納得する答えを出さなきゃいけない。
自分が世の中のスタンダードではないことを思い知らされることも。
その姿は、まさにコウモリです。
 
人生とは、人間関係でもあります。
強ければ、相手に合わせても大丈夫。
自分に自信をつけましょう。
自分の答えを持ちましょう。

 

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Posted byちこういん

Comments 2

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fis*****  

No title

全く意味合いは別離しておりますが、ふと羅生門が頭に過ぎる次第であります。
そして、蝙蝠の苦悩と、凡夫には思いもよらぬ仏教的視点から教訓に至るまで。
御上人様の説法には只々感服致す次第です。

2016/02/11 (Thu) 07:59

智弘院  

No title

生き抜くため、保身のため、芥川龍之介さんは人の業を描く仏教的作品が素晴らしいです。蜘蛛の糸など、今でも考えさせられます。
羅生門、黒澤映画で見たこと思い出しました。
黒澤映画が好きで、よく観ました。

2016/02/11 (Thu) 11:53

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